船でのんびりの観光はいかがですか?

伏見には豊富な湧き水が出ることから、日本有数の酒処として知られていることは以前のブログでふれさせて頂きました。

江戸時代、この地で作られた伏見の日本酒は、大阪や江戸を中心に全国各地に運ばれて行きました。

この輸送に使われたのが十石船・三十石船です。十石船と三十石船は、積載量が違うというのは皆さんも想像がつくと思います。

石(こく)というのは江戸時代の米を計測する単位で、一石あたり約180リットルを指します。

つまり十石船は、1800㎏の米を積める船ということになります。

三十石船は、その3倍という訳ですね。また、十石船は、船底が平らになっていて、陸でも引きずって運べるような設計にされているため、浅瀬ぎりぎりまで陸に近づけられ、荷物を運びやすいという利点があったようです。

これに対し三十石船は、更にたくさんの荷物を運ぶことができるので、主には、旅客船として淀川において伏見と大阪間を結んでいたようです。


この十石船・三十石船は、現在では、伏見の観光スポットをめぐる観光船として運行されています。


十石船は、日本最大の酒造メーカーの一つである、月桂冠大倉記念館付近から出発しています。

三十石船は、坂本龍馬が襲撃されたことで有名な寺田屋の近くから出発しています。十石船は55分・三十石船は40分で伏見の観光スポットを巡ります。

伏見の歴史を勉強しながらのんびりと船旅を楽しむのもいいかもしれません。

ちなみに、竜馬が襲撃された時の寺田屋は、鳥羽・伏見の戦いの際に焼失してしまったそうで、現在は、その跡地の隣に、当時の寺田屋を再現した、「旅籠 寺田屋」が建てられています。