皆さんお元気ですか。
ところで皆さん、伏見稲荷大社の参道でとても珍しい料理が食べられるのをご存じですか?
この珍しい料理というのは、スズメの丸焼きです。
野山で狩猟された天然のスズメを串に刺し、店頭で頭ごと焼いた料理です。
焼き鳥と同じようなたれをつけて焼き、焼き上がりに山椒を振って食べます。 伏見に住んでいる人が普段から食べている訳ではないのですが、参拝客の方は香ばしい匂いにつられ、またその珍しさもあってついつい買い食いしてしまう方も多いようです。 私もこれまでたくさんの神社を訪れましたが、伏見稲荷大社以外で参道でスズメを焼いている光景に出会ったことはありません。
しかし、なぜここ伏見稲荷大社では、スズメの丸焼きが料理として振舞われるようになったのでしょうか? それには、伏見稲荷大社の祭神である宇迦之御魂神が五穀豊穣を祈る農業の神様でもあることが関係しています。 諸説あるそうですが、スズメはかつて農業の害鳥とされ、農作物を守るために駆除の対象とされていました。 また、日本の神道では動物の命を頂く行為そのものが自然の摂理の一部であると考えられ、これを感謝と共に受け入れる文化があったため、このスズメの丸焼きが食されるようになったようです。また食材が乏しかった昔は、貴重なタンパク源だったのかもしれませんね。 ちなみにこのスズメの丸焼きに使用されるスズメは、すべて国産だそうです。提供されているお店の方は、地元京都だけでなく、香川、新潟、長野などの猟師さんから取り寄せておられるそうです。
見た目が少しグロテスクなので抵抗がある方もいらっしゃるかもしれません。 その気になるお味のほうは、野鳥なので独特な臭みは少しあるものの、パリパリとした食感でとても美味しいそうです。 特に、寒さが増してくる12月頃が脂が乗って一番美味しいそうです。
皆さんも一度チャレンジされてはどうでしょうか?