鳴動釜にまつわる豆知識
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神棚 豆知識
工事と験(ゲン)担ぎ
皆さんこんにちは。工事や建築現場でこれから作業が始まるという時に、神職の方がお祓いのような事をされているのをご覧になったことはありませんか?いわゆる験(ゲン)担ぎという儀式の一つですね。これも日本独特の文化や伝統に基づいており、その目的は安全性の確保や成功を祈願することにあります。この験(ゲン)担ぎにも、いくつか種類があるので本日は、代表的なものをご紹介させて頂きますね。
1. 地鎮祭(じちんさい)
建築工事が始まる前に行われる神道の儀式で、土地の神様(地の神)を鎮め、工事の安全を祈願します。神職によって祝詞を上げ、土地の浄化を行います。この儀式は、地震や災害を防ぎ、無事な建設を願うものです。
2. 初刃式(しょじんしき)
建設開始時に、工事に使用する工具や材料を清める儀式です。特に古くは斧や鋸などを神前に供え、工事の無事と成功を祈願しました。
3. 棟上げ式(むねあげしき)
建物の骨組みが完成した際に行われる儀式で、上棟式とも呼ばれます。建物の守護を願うもので、梁に幣串(へいぐし)を立てたり、餅や小銭を撒いたりします。
4. 餅撒き
棟上げ式の一環で行われ、現場の作業員や地域住民に餅を撒く習慣があります。これは災厄を追い払うとともに、完成後の建物が繁栄するよう願いが込められています。
5. 忌み言葉の使用回避
「倒れる」「崩れる」「切れる」などの不吉な言葉を避けることも重要視されています。これにより、工事の進行や建物の安全に対する不安を払います。
以上、いくつかの験(ゲン)担ぎをご紹介させて頂きました。大きな工事になればなるほど、多くの方々の協力・チームワークが必要になってきます。これらの験(ゲン)担ぎは、単にセレモニーとして行われるだけではなく、作業員や関係者の気持ちを引き締める効果があり、工事の安全と成功を祈りつつ、また、チームワークを高めるという意味もあるのかも知れませんね。